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「SMFコトバワークショップ2024」レポート
正しいコトバづかいより、 楽しいコトバづかい。
2024年10月5日(土曜日)、札幌メディア・アート・フォーラム(SMF)による、学生とプロによる「SMF コトバワークショップ2024」が開催されました。伝わる表現のコツをプロのコピーライターさんから「直接」学ぶ貴重なワークショップとして毎年好評です。
今回は、道内の大学6校から総勢16名の学生さんたちが参加しました。学校、学部、学年、地域、様々な垣根を越えて、コトバと真剣に向き合った一日を財団クリエイティブ産業振興課が、ほんの少しリポートします。
【札幌メディア・アート・フォーラム(SMF)とは?】
産学官の活動体として、情報文化学会北海道支部、行政(札幌市、さっぽろ産業振興財団)、関連教育機関、現場のクリエイター、関連企業などと連携をとりながら、メディア・アート・デザインおよび産業の高度化、活性化に寄与する活動を展開しています。
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ワークショップが生きている
モノゴトを、様々な視点で考える「楽しさ」や「大切さ」を知ってもらおう、と始まったSMFのコトバワークショップ。
2010年より始まり、今回で17回目の開催となりました。
こちらのワークショップの特徴は、過去のワークショップ参加者が、その後OBOGとしてワークショップの運営をしているところです。
企画が得意な人、デザイン・コピーが得意な人、システム設計が得意な人、調整・司会が得意な人、様々な分野で活躍しているOBOGが、自身の強みを出し合いながらワークショップを運営しています。中には、プロのコピーライターとして講師陣に参加するOBOGも出てきております。ワークショップが生きている。そんな気持ちになる1日です。
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講師を担当するコピーライターさん達も真剣です。
講師陣は、参加者の考えに寄り添ったり、ヒントを出したり、色々な視点で考え方のサポートをしていきます。
参加者のアイデアを引き出しながら、各々の考えから表現の幅を広げていきます。
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【講師紹介】
池端 宏介さん(インプロバイド)
岩崎浄美さん(ねこのて)
遠藤 誠之さん(アルファシリウス)
佐藤 秀峰さん(かもめプランニング)
佐野弥詩さん(電通東日本)
土田菜月さん(プロコム北海道)
宮本璃子さん(サイバーエージェント)
※佐野弥詩さん、土田菜月さん、宮本璃子さんはコトバワークショップのOGでもあります。
まずは、佐藤秀峰さんのレクチャーから始まり、
講師紹介、ウオーミングアップの練習課題へと進みます。
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こころを動かすコトバ
練習課題でウォームアップした後は、本課題のテーマ発表です。
本課題テーマ:「節分に豆を食べよう」と感じてもらうキャッチコピー
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本課題のテーマをご提供いただいたのは、札幌市白石区に本社を構える池田食品株式会社さんです。
こちらの課題を取り上げるにあたり、ファシリテーター兼講師の池端さんと、池田食品株式会社の企画広報部課長大久保さんよりお話をうかがいます。
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伝えたいことばが、必ずしも伝わっているとは限らない。
相手に伝わってこそ、コトバの力が発揮されます。
そのためにも、ヒアリングやリサーチ、情報のインプットは欠かせません。
商品の現状や課題、おかれている環境、ターゲットや競合など、様々な視点で考え、言語化していきます。
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生活者の心が動き、行動に移したくなるコトバや言い回しを模索します。
視点が変われば、コピーも変わる。学生たちも講師陣も想像を無限に膨らましていきます。
視点や考え方を仕事に
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プレゼンテーションでは、ひとり2案を発表します。
名物のディベートも盛り上がり、交流会ではチーム賞、個人賞、講師賞、池田食品賞、スタッフ賞が発表されました。
相手の意見を否定するのではなく、論理的に質問し、説明・説得をしなくてはなりません。
社会で活躍する際にも必要になってくるスキルです。
SMFのコトバワークショップは、自分のアイデアだけではなく、自分以外のアイデアに出会う機会でもあります。
ワークショップ参加者の中には、コピーライターやデザイナー、コンテンツクリエイターといったクリエイティブ業界で活躍する人も増えてきていますが、クリエイテイブ業界と仕事をする側(製造、IT、教育、小売り・販売、サービス、地域活性、スタートアップなど)、各産業分野で活躍する人も増えてきています。
人々の価値観がスピーディに変化している中、社会でも企業でも「クリエイティブに考える人」の活躍は欠かせません。
既存の価値観にとらわれず、新しいアイデアを楽しんだり、行動にうつしたりすることで、新しい価値が生まれることもあります。
このワークショップがきっかけで、参加した学生さんの心が動いたり、意識が変わったり、何かしら、札幌・北海道と関わる仕事で活躍してもえたら、講師の方々はじめクリエイティブ産業振興課としても嬉しい限りです!!